by momine
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2008年 12月 23日
「アリバダ」
これです。↓ わかりますか?この黒い点々は、すべてカメです。 カメ(ヒメウミガメ)が産卵のためにどっと上陸することを「アリバダ」といいます。 信じられない風景です。 世界でこのostional海岸でしか見られません。 首都サンホセからバスで5時間、サンタクルスというところまで行き、そこからバスに乗り換えてでこぼこ道を行くこと3時間。8時間かけてostionalまで行きました。雨季には道が通れなくなり陸の孤島となるようなところです。なぜカメがこのostionalにどっと押し寄せるのか、理由は分かりません。 毎年、8月~12月、ミツゲツ時に「アリバダ」が始まるといわれています。 一度始まると、3,4日続きます。 8月が一番大きく、海岸を埋め尽くすほどの亀の大群がやってくるそうです。 カメは上陸して結構奥地まで這い上がり、適当な場所で穴を掘り始めます。 後ろ足で上手に土を深く、深く掘っていきます。 何度も何度も「ふー」っとため息をつきながら。 ときどき、首をもたげながら。 あれ?じっとしてる。 と思ったら、産卵が始まっていました。 本当は土に隠れて見えないのですが、「観光客用に」と地元の人が穴を掘って見せてくれました。 そして産卵が終わると、前足と後ろ足で上手に砂をかけ、また海へ戻っていきます。 来たときよりも歩み遅く「ふー、ふー」とため息ついて、休みながら。 いろんな「人間模様」ならぬ「カメ模様」が見れました。 涙を流しながら、砂まみれになりながら卵を産むカメ。 後ろ足が片方ないカメ。 穴を掘る前に卵をうみ始めてしまったカメ。海岸近くです。間に合わなかったのでしょうね・・・。 海へ帰る途中で、ひっくり返ってしまってあおむけになっていたカメ発見。 これも運命なのでしょうが、バタバタしている姿がどうしてもかわいそうでひっくり返してあげてしまいました。1時間後、これだけしか歩みが進んでいませんでした(水たまりになっているところがあおむけになっていたところです)。体力が残っていないのか・・・ 中には、産卵しながら、また、海に帰る途中で力尽きて死んでいるカメもいました。 まさに命がけの産卵です。 それが海岸中で繰り広げられているわけです。 そして私は幸運にも「ナシバダ」(子ガメが大量に孵ること)にも遭遇することができました。 前に産んだ卵たちが、孵っているのです。 母たちが命をかけて産んだ卵たち。 でもこのように無事に孵化することができるのはほんの一握り。 あまりにも大量の亀が一度に上陸するので、先に産んだ卵があとから来たカメに掘り起こされてしまうことも当然起こります。 そうなってしまったらもったいない、ということで、そうなるまえに卵を掘りおこして売り、生活の糧にしているostionalの村人たち。カメの卵で生計を立てています。 もちろんだれでも掘って売っていいわけではなく、ちゃんと組合に属した村人だけです。 カメを守るため、そしてそれで生きていくため。 種を残そうと命がけで産卵してる母ガメのそばで卵を掘っている人間。 なんともいえない光景でした。 「さあ、みんなで一緒に卵をうみに行くよ!」 と誰かが号令をかけるでもなく、月に導かれて同じ時期に上陸し、だれを励ますでも励まされるでもなく、だれに邪魔されても(人間にも、ほかの動物にも、同じカメ同士でも)関係なしに必死に静かに卵を産み、疲れ果てた体をどうにか引きずって、また海へ帰っていく・・・。 これを自然の神秘というんでしょう。 コスタリカに来たからには、どうしても見たかったものが、ついに見られました。 運の神様、ありがとう。 カメたちよ、いいもの見せてもらったよ。本当にありがとう。
by momine2
| 2008-12-23 15:41
| コスタリカ 旅行
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